振動触覚フィードバックを用いたDJサポートシステムの開発
論文要旨
ナイトクラブやイベントにて, その場の雰囲気や客層に合わせた選曲を行い, フロアに曲をミックスして流すことで場を盛り上げるクラブ DJ はパフォーマ ンス中に処理すべき視聴覚情報が非常に多い.フロアのスピーカーから流れる曲 の音量調節や, 今フロアで流れている曲と次に流す曲のテンポ合わせは聴覚に よって処理が行われる. 曲選びや扱う機材のパラメータ操作を行うフェーダー やノブといったつまみの確認は視覚によって処理される. 熟達したクラブDJは 自身の経験や場数から以上の複雑な視聴覚情報の処理を適切に行うが, 経験の 浅い初心者の DJ の場合, 情報量の多さに適切に情報を処理することができず, テンポがうまく合致せずに乱れた曲つなぎになってしまう, 音を途切らせてし まうなどといったアクシデントやミスの原因となってしまう. 本研究ではこの問題に対して, 上述した視聴覚に比べて意識されることの少な い, 五感のうちの一つである触覚に着目し, 振動触覚を用いたフィードバック デバイスの開発を行う. それに加え, DJ が操作するコントローラー情報をリア ルタイムで識別する独自システムを開発し, DJ パフォーマンス中のミキシング の際に必要な情報を触覚振動に変換しフィードバックすることにより, アクシ デントを防止する等の表現支援を行うシステムを提案する.
キーワード
1. DJ、2. 振動触覚、3. 表現支援、 4. フィードバックデバイス、 5. 音楽パ フォーマンス
実績
IPSJインタラクション2023[インタラクティブ/デモ]